経済発展と税収の関係

お久しぶりです。

代表の菊地英宏です。

経済って、なぜ自力で発展していくか不思議に思ったことはありませんか。

戦場の科学の発売から約1年半たって僕は、数理モデルを新たな世界に応用しようと考え始めました。

それが、経済です。

いや、多くの証券会社、特に欧米のものでは、数理モデルの経済問題への活用は当たり前で、それくらい常識化しているものだということはもちろん承知しています。

僕は、実際の投資問題とかではなく、もっと、基礎的で本質的なものに数理モデルを使うことを考えたいと思いました。

まず、経済が自力発展する仕掛けは、以下のようなものだと僕は考えました。

民間のお金のうち一部が設備投資に回る→作られた設備がお金を生み出す→さらに儲かったお金が設備投資に回る→

この仕掛けだと思いました。

とすると数理モデルを作るのは意外と簡単です。

<稼働設備の微小増分>=(<単位時間に設備投資に回るお金>-<単位時間に生産設備が廃棄される分>)*<微小時間>

<民間のお金の微小増分>=(<単位時間に生産設備が稼働して生み出すお金>-<単位時間に税金などで民間から失われるお金>-<単位時間に設備投資に回るお金>)*<微小時間>

として、<微小時間>で両辺を割ると、微分方程式を作ることができます。

そうすると、単純に相互作用を書き出して作った式は、微分方程式になったことでこれらの相互作用を完全にシミュレートしてくれるようになるのです。

これらを実際に微分方程式に落とし込んだものが上の式です。

これを計算すると、税率(民間のお金のうち何割を政府が巻き上げることにするか)と税収の時間についての総計の関係、つまり、税率の設定の仕方によって、どのように税収の合計が変化するか、民間のお金はどのように変化するか、投資された設備の規模はどう変わるか見ることができるようになります。

短期の税収

短期の税収です。当たり前ですが、短期的には、税率が高いほど税収が大きくなります。

中期までの税収

税収をみる時間のスケールを中期まで伸ばしてみました。おやおや雲行きが怪しいですよ。すでに逆転現象が見られます。

長期までの税収

税収を見る時間のスケールを長期まで伸ばしてみました。あれあれ、税率が高いほど税収が少なくなることが明確に示されましたね。税率が低い順に税収が大きくなる傾向が長期では顕著に表れています。

さて、なんでこんなことが起きたのでしょうか?

民間資金のグラフ(長期)
稼働設備のグラフ(長期)

民間資金と稼働設備のグラフを掲載します。もう、お分かりですね。高い税率ほど、民間資金と設備投資を圧迫するため、経済成長を邪魔してそれが長期的な税収に跳ね返っているのです。

よく、将来につけを遺さないために税率を上げるという表現がマスコミの皆さんを中心に使われています。

将来につけを遺さないとはどういうことなのか?

その税率で、その税収、本当に達成できますか?借金返せますか?

よく考える必要があるようです。

菊地英宏 

山口多聞記念国際戦略研究所 代表・首席上級研究員

博士(工学)

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください